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ご当地の名品探訪

15/04/25

スーパーで売られているご当地食、今、後継者がいないとか、大手の似た商品に力負けしてしまったりなどの理由で、いい品なのに消えてしまうケースが少なくありません。
3代そろって楽しめる、そんな郷土の味が消えないよう、私たちができることって?
新しいものばかりを追わずに、「地元の商品の価値」を再確認することで、それは守られます。
これってじつは伝統工芸の世界でも同じことだということ、今日、お話をうかがってきました。

【クイズ】
突然ですが、クイズです。今日、私が訪問した名古屋市内のとある町は一体どこでしょうか?

ヒント1 これがあるところです
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名古屋城 本丸御殿・・・ではありません!惜しい!!

ヒント2 町中で上を見上げるとこんな風景が
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色とりどりの布が干されているような・・・

ヒント3 こちらのゆるキャラがご活躍中
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何か巻かれているものが立っている状態。ああ、裾のほうに大ヒント見えてます。

【答え】
そうです! 有松絞りの町、名古屋市緑区有松です!!

ヒント1の写真は、「有松・鳴海絞会館」に展示されている、有松絞りで再現した「竹林豹虎図」。江戸時代の日本人は虎のメスが豹と思っていたのだと、以前訪れた名古屋城本丸御殿の説明にあったのですが、その豹の模様ってまさに絞り染め向き!
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上は絞り各種の模様が見られますが、下は糸を解く前のくくられた状態が見られます。えっ!?ホースでしょ?ってくらい細くくくられている様子に驚きます。

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毎日、地元の職人さんが実演しているのを見られます。
しかも、「こっちから撮ったほうがわかりやすいから」と写真の撮り方も教えてくれる。さらに、人生相談にものってくれそうな、話の上手な荒川さん。

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巻き上げ絞り。これを染めると、糸でくくられたところが白く残り染められるため、美しい模様に。

ヒント2の写真は、絞った布を染上げて、乾かすために建物の屋上で天日干ししている風景。
有松は、旧東海道沿で発展した江戸時代の雰囲気を伝える建物も大切に保存されています。そぞろ歩くと、写真ポイントもいっぱい。
つい立派な建物や素敵な町並みに目を奪われてしまいますが、でもちょっと上を見上げると、現代の有松の姿を垣間みることができるんです。
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ヒント3のゆるキャラの名前は「しぼりーちゃん」。頭のてっぺんが渦巻いてるのは絞りの反物が巻かれている姿だからです。うーん、ねば〜る君方式に「巻き取ったりのばしたり」が自由にできると、より一層反物らしさがでてくるかもです。もししゃべれるようになれば、決め言葉は「○○ねばよ〜」的に、「○○○で、ありまつっ!」という案を、提案したいでありまつっ!

【有松でランチするなら】
ところで、有松の街道沿いにはこんな素敵な和食のお店が。
「日本料理 やまと」
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13代続いた絞り問屋神谷半太郎の旧家を改装したお料理屋さん。といってもランチも1,500円〜、夜のコースも3,500〜と気楽に入れる素敵なお店です。今日いただいたのは、女性にぴったりの「やまと御膳」2,000円(税別)。同じ建物の奥には石窯パンが美味しいと評判の「 ダーシェンカ・藏(くら)~名古屋・有松店~」があるので、美味しい和食のあと、明日の朝食パンを入手するという、素敵な食のハシゴに大満足するはず!

「大人の社会見学in有松」
さてさて。
本日の目的は「有松絞り」の製造卸の老舗、『竹田嘉兵衛商店』の見学!
友人がその人脈を活かしてアレンジしてくれた「大人の社会見学in有松」という会に参加したのです。そんなわけで、今回は特別に『竹田嘉兵衛商店』で浴衣を誂えたり、由緒あるお茶室でお茶をいだいたりと、貴重な体験をさせていただきました。その様子は私のFBにてご覧いただければと思います。
このブログでは、「名古屋にこんないい文化があることを広く知っていただきたい」ということで、有松絞りの老舗『竹田嘉兵衛商店』のご紹介と、近所で絞りと染めをされている『蔵工房』での作業の見学の様子をお知らせします。

江戸っ子も憧れた!『竹田嘉兵衛商店』の歴史と魅力
江戸時代のはじめ、有松のあたりは東海道が通りながらも、人家もなく治安が悪い地域でした。幕府は対策として新しく集落を作ろうと他の地域から人々を移住させたのです。その中に、有松絞りの祖「竹田庄九郎」がいたのです。知多の農家だった庄九郎でしたが、有松地域は粘土質のため農作物生産にに適さず、そのころ行われていた名古屋城の築城(天下普請)を手伝う日々を送ることとなりました。そこで、たまたま九州から来ていた人々の絞り染めの着物を見て、その模様の美しさに一目惚れ。当時生産が始められていた三河木綿の存在もあり、絞り染めを施した手ぬぐい売るようになったそうです。

この竹田庄九郎のお陰で、有松絞りは街道をゆく旅人の間で大ヒットし、日本中に「有松に摩訶不思議な模様の染め物がある」と評判が伝わり、有松は大変活気を得ました。しかしながら、時代の流れとともに竹田庄九郎は廃業、その分家である『竹田嘉兵衛商店』が、現在に庄九郎の精神と手技を伝えています。

この『竹田嘉兵衛商店』の建物、江戸期に建てられ、市指定有形文化財です。絞問屋の伝統的形態を踏襲しているんだとか。
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ということで、特別に店側ではなく横の玄関から特別に上がらせていただきました。
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将来9代目となるであろう、竹田さんにお話うかがいました。
だが、後ろの反物が気になって気もそぞろ。
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いろいろあててみましたが、こちらがみんなに「似合う」とすすめられました!
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ところで「正しいあて方、絞り編」を教えて頂きましたよ。
1、反物の端を両足で踏む
2、肩にかける
3、絞りを横にのばすように、身体にあてる(湯のし前でまだ縮まっているため)

『竹田嘉兵衛商店』さんでは展示会のときのみ、販売しています。
この夏は是非、有松の浴衣をと思われる方、『竹田嘉兵衛商店』にお問い合わせいただくか、お取り扱いがある三越百貨店・名鉄百貨で、お買い求めいただけるそうです。

【復活! 嵐絞り】
では、絞りがつくられている現場へ。
有松駅の近くにひっそりとたたずむ、築100年以上の建物が『蔵工房』。
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江戸から明治にかけて、有松の産業が最盛期のころは絞りの種類は100種以上ありました。現在は和服を日常的に着ることも減ったため、消えゆく絞りの種類もあるそうです。
その中で「蔵工房」の早川さんは、一度、有松から消えた「嵐絞り」を現代に復元し継承している方。
また、早川さんは和服の製造の世界は当たり前の、絞る人、染める人、とそれぞれの職人さんがいる分業に疑問を感じ、一人で絞りと染めをされている、いわばアーティストといっていいでしょう。その作品は東京の百貨店でも扱われる、たいへんモダンなものも多いのです。
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【嵐絞りとは?】
長さ3〜4mの丸太状の筒に生地を斜めに巻き付けで、その上に糸をクルクルと巻きつけては、その部分を布ごと片寄せる作業を繰り返し、棒に巻き付けたまま染液の中に浸して染めます。乾燥させてから糸を解くと、嵐のときの雨のように細い斜めの絞り模様が現れることからこの名前がつきました。
絞りというと豆しぼりや鹿の子絞りのように丸い模様のイメージですが、嵐絞りは直線的でモダンなデザインが生まれます。
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【有松絞りまつり】
6月の第一土曜、日曜は毎年「有松絞りまつり」が開催されます。
今年は第30回! 絞り体験のほか、町並みツアーなども企画されてます。
ご当地の名品に触れるいいチャンスです。

【有松周辺のご当地スーパー】
もちろん、有松、鳴海周辺にもご当地スーパーありますよ! 
株式会社スーパーヤマダイ
昭和28年創業。緑区に本部を構え、緑区4店舗 南区3店舗 瑞穂区1店舗
鳴海店 笠寺店 左京山店 呼続店 瑞穂店 グッディバスケット(総菜・パン・製造販売) アオヤマ店 うばこ店などを展開。地元野菜がお値打ちなのと、毎週月曜と金曜日はお魚好きにはうれしい「豊浜直送市」を開催中。
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フレッシュ&テイスティYAMADAI 鳴海店 
10時~夜8時まで/年中無休
名古屋市緑区六田1-3
TEL:052-623-5550

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グッディバスケット店 
10時~夜7時00分まで/日曜定休
名古屋市緑区六田一丁目160番地
ヤマダイの惣菜専門店。
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プロフィール

スーパーマーケット研究家・菅原佳己

Author:スーパーマーケット研究家・菅原佳己
(すがわら よしみ)

'65年東京生まれ、名古屋在住。一女の母。
幼少のころから地元スーパーで買い物し、小5のときにはフケ顔とこなれた買い方で店員から「奥さん」と呼ばれる。学生時代は写真を学び、卒業後は「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」「ねるとん紅鯨団」などの放送作家を経て、結婚。主婦となりサラリーマンの夫の転勤で国内外の転居を繰り返す中、スーパーの研究を始める。途中、女性誌編集部で働きながら出産、子育てに奮闘。2008年に夫の転勤で再び名古屋へ転居し専業主婦に。この時のあり余るエネルギーと時間を秘蔵コレクションであるご当地おかずの整理、執筆にあて、2012年「日本全国ご当地スーパー掘り出しの逸品」(講談社)を出版。以後、ご当地スーパーブームの火付け役として、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞等のメディアへの出演・掲載も多数。2014年7月、続編となる新刊「日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品、見〜つけた!」を上梓。






仕事のご依頼は下記メールまでお願いいたします。
japan_4_seasons@yahoo.co.jp



[現在の活動]
朝日新聞「+C」(東海日曜版)にて「発掘 ご当地食」連載中
●雑誌「LDK」(晋遊舎)にて「ご当地スーパー探検隊」連載中
中日新聞プラス「日本全国ご当地スーパー探訪記」連載中
『レタスクラブニュース連載開始

〈テレビ出演・イベント情報〉
10月6日(金):日テレ「スッキリ!!」9時5分~9時30分ごろ。
10月16日(月):メ〜テレのドデスカ朝6時40分ごろから5分間と、7時15分ごろから10分間ぐらい。
10月23日(月):東海テレビ「スイッチ!」放送予定


[主な出演・掲載]
●TBS「マツコの知らない世界」
●テレビ朝日「SmaSTATION!!」
●TBS「あさチャン!」
●中京テレビ「キャッチ!」
●東海テレビ「スイッチ!」
など




著書新刊です



著書です




雑誌「LDK」好評連載中です



私の名前もちょっと登場してます
大竹俊之さん著/「なごやじまん」



雑誌「CHANTO」8月号にて ご当地な時短メニューをご提案



文芸誌『群像』にて「私のベスト3」発表中



特集『自由に生き、楽しく働き。』
「好きが仕事になる人、趣味で終わる人」というテーマで、主婦からスーパーマーケット研究家になった経緯などのインタビュー記事



今号に寄稿してます!



〜夏休みの旅行や出張にも使える!〜
47都道府県よしもと〝住みます芸人〟present
意外と知られていないけど
『絶対に喜ばれる 手みやげ全国47選』



連載あり



全国のご当地スーパー食品掲載多数




ご当地スーパー東海エリアの保存版!








これからの出演、掲載等はこちら!
   ↓
10月6日(金):日テレ「スッキリ!!」9時5分~9時30分ごろ。
10月16日(月):メ〜テレのドデスカ朝6時40分ごろから5分間と、7時15分ごろから10分間ぐらい。
10月23日(月):東海テレビ「スイッチ!」放送予定


〈イベント情報〉

朝日新聞「+C」(東海日曜版)にて「発掘 ご当地食」連載中連載中


●毎月28日発売 雑誌「LDK」(晋遊舎)にて「ご当地スーパー探検隊」を連載中

中日新聞プラス「日本全国ご当地スーパー探訪記」連載開始

『レタスクラブニュース連載開始


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