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ご当地食で十二支

2018/01/01

新年あけまして
おめでとうございます


昨年もたくさんの方々にご当地スーパーやご当地食の魅力を聞いていただいたり、読んでいただいたりできたことは、幸せなことでした。どうもありがとうございます。
本年は戌年だけに、ここ掘れワンワンと掘り出したり、掘り下げたり、とにかくご当地の掘削作業は続きますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、今年の我が家の年賀状は、ご当地食で干支を表現してみました。いくらユニークなものが多いご当地食とはいえ、食品にネズミやヘビの名前やイラストがあるものがほとんどなく難航しましたが、なんとか十二支つながりました。
ジャ〜ン!
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ちなみに私はその巳年生まれ。ハブ酒を好きになれそうな気がほんのちょこっとだけしてきました。あなたの干支ご当地食はなんでしたか?

【子】
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海鼠腸/カネヤス商店(愛知県)
なんとも新年にぴったりのおめでたいパッケージ! でも海のネズミの腸って文字ズラが気味悪い・・・。こちらは、日本三大珍味と言われる「越前の塩うに」「肥前のからすみ」「三河のこのわた 」の中の一つ、「海鼠腸(このわた )」です。
海鼠腸とは、ナマコの腸を塩漬けにしたもの。味はイカの塩辛のロングバージョンといった感じ。ご飯やお酒によく合います。
冬につくられるため、お正月のご馳走として登場する地域も。三河(愛知)の離島・佐久島は、江戸時代より海鼠腸の産地の一つで、なんと徳川幕府に献上していたことで有名となり、日本三大珍味に名を連ねているのです。

にしても、すっごい高級品で、イカの塩辛の50倍ぐらいの値段で、買うのにワキ汗が止まりませんでした。なのに、海鼠腸という文字そのもののイメージで。。。食べれるかなぁ。不安。

【丑】
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ミルメークコーヒー/大島食品(愛知県)
牛といえば牛乳。牛乳のお供「ミルメーク」は地域や時代によっては「学校給食の花形スター」でした。
元は製薬所だった名古屋市の大島食品が生み出した、カルシウムとビタミンを強化しながら牛乳を飲みやすくする製品で、誕生のきっかけは、昭和40年代に栃木県の学校給食会からの依頼でした。完成したのは、1杯分に分包された粉を牛乳に入れると、当時の小学生のプチ贅沢「コーヒー牛乳」の味わいに近づく、栄養価の高いもの。給食の牛乳を残す児童が減ったため、一気に全国の給食に拡大したのです。※テトラパックやブリックパックの地域用に液体注入型もあるそうな。
でもでもでも! そのお膝元の名古屋市給食には今まで一度も出たことがありません。市の担当部署に問い合わせてみたところ、その理由を「牛乳本来の味を知ってほしいから」、また「牛乳アレルギーの児童に配れないのは好ましくない」とのご回答でした。
うーん、でもミルメークのワクワクする感じを、名古屋市民にも味わって欲しいなぁ。

【寅】
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梅やき/別寅かまぼこ(大阪)
大阪・岸和田市で明治から続く、地元で知らない人がいないかまぼこ屋さん、別寅。「べっとら」と読みますがむろんイタリアンではなく、100年続く老舗のかまぼこ屋さんです。創業家の三代目社長・桑山幸十郎の母親が、最強の運勢を持つと信じられてきた「五黄の寅」年生まれであったことから、ちょっと別格という意味で別寅に。
なかでもこの「梅やき」は魚のすり身と卵を合わせたタネをふんわりと梅の花型に焼き上げた、上品なもの。関西のおでんや鍋のネタによく登場しますが、このままおやつに食べていたという大阪っ子も少なくありません。

【卯】
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満月ポン/松岡製菓(大阪)
大阪人の心の駄菓子系お菓子。満月のようなまん丸なポン菓子だから「満月ポン」という大阪人らしいリズム感のあるネーミング。お米ではなく、小麦粉を水で溶いたものを熱と圧力をかけて焼いたポン菓子に、甘めの醤油味をつけたもの。
地味なお菓子を華やかに演出するのは、白ウサギの「ポンちゃん」。あまりの人気にポンちゃんグッズもいろいろ販売中。※写真は小包装ですが、地元では大袋入りがお得で人気。さすが浪速っ子は経済観念がしっかりしてます。

【辰】
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龍の瞳(岐阜)
岐阜県産の幻のお米と言われている「龍の瞳」というブランド米です。
なにが幻かというと…
2000年、岐阜県下呂市の農家・今井さんがいつものように栽培中のコシヒカリを手入れしていたとき、見たことのない野性的な1本の背の高い稲を見つけたことが始まりでした。米粒の大きさ、その美味しさに驚いた今井さんは、丁寧に試験栽培。遺伝子を特定するために調べてみると、不思議なことにコシヒカリの田で見つかったのに全くそのDNAを受け継いではいなかったのです。

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(粒の大きさ比較 左:コシヒカリ 右:龍の瞳)

新種の米の大発見となりました。この説明のつかない新種の登場に、生産者で発見者の今井さんは「まるで龍が一粒の籾種を落としていったようだ…」と感じているそうです。
ただ、食べると美味しくて泣きそうになるのは、人間の方なんですけどね。

【巳】
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ハブ酒/龍泉酒造(沖縄)
ハブとマングースの闘いを昭和のゴールデンタイムに何度もテレビで観ていたので、「マングースに食われる蛇」という微妙なイメージではありますが、本来は沖縄や奄美諸島に生息する猛毒の蛇、ハブ。
その恐ろしいハブを泡盛や黒糖焼酎に漬けたのが、ハブ酒です。昔から滋養強壮の薬として家庭でもつくられてきたもの。トグロを巻いた状態で漬けられるものが多いなか、「怖いのが苦手」な人用にハブを抜いてあるものがこれ。怖がりの方へのお土産に。

【午】
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やせうま/小林製麺工業(大分)
やせうまは大分の郷土おやつで、こんな風に乾麺でも売られてもいるし、調理したものを買うこともできるし、自宅で小麦粉を練って手づくりする人もいる、とてもシンプルなもの。名古屋のきしめんに見えますが、食べ方は甘党向け。麺を茹でて甘いきな粉をまぶします。
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名前の由来、じつは、馬とは全く関係ありません。一説によれば、昔、豊後の国に隠れ住んだ幼君に乳母の八瀬(やせ)がつくったおやつを、若君が「八瀬、まんま欲しい!」とねだったから「やせうま」とか。
えーーーっ、全然納得できないお話ではありますが、「もっとたべたーい」という若君の気持ちだけは、よくわかるかも。

【未】
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遠山ジンギス(スタンダード)/スズキヤ(長野)
ジンギスカンといったら北海道と東北と思っていませんか? じつは信州の南端・遠山郷もかつては緬羊牧場が多かったため、やはり屈指のジンギス大国。スズキヤも創業からおよそ60年間。「遠山ジンギス」は、地元民の集まりの場の中心に、バケツ七輪と共にありました。
特徴は、寒い信州で体を温めるためにニンニクを効かせた信州味噌ベースの「秘伝のたれ」を揉みこむこと。ラム肉や天然物の猪肉のほか、鹿・熊・ウズラ・キジ・ヤギ・ウサギ・馬・牛・鶏・豚の十二種類などのバラエティ豊かな商品は、その名前がユニーク。例えば豚は「ぶたじん」で、鳥は「とりじん」。えっ?「じん」って意味ある?
ちなみにの羊肉ジンギスシリーズは、さらにハイグレード、プレミアラムジン金印(だからジンって?)などあり、いずれも、パッケージの羊の脚4本が、「JINGISU」の文字で出来ています。

【申】【戌】
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谷田の日本一 きびだんご/谷田製菓(北海道)
やりました!1つのお菓子に2つの干支、入ってました!!(キジを酉と考えれば3つ入りですが、酉は下に別にしました)
北海道で大正時代からつくられているお菓子。「きびだんご」をエサにお供に誘うのは、もちろん桃太郎ですが、なぜ北海道で?
中身はもち米・砂糖・飴を練り上げた軟らかな甘い餅は、今でいうエナジーバ。大正12年の関東大震災の復興を願い「起備団合(きびだんご)」と命名したためで、きびだんごと言いながらキビは入っていないことに怒る道民は一人もいません。
ただし、道民は幼少期に一度は「きびだんボ」と読んで笑われるという試練の時を迎えます。ボに見えるこの文字は、「古」の字に濁点をつけたものなんです。

【酉】
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バリィさんのたまごボーロ/一六本舗(愛媛)
焼き鳥のまち、今治(いまばり)生まれ今治育ちのトリ、バリィさんのパッケージの中身は大きめのたまごボーロ。柑橘類の生産量の多い愛媛県だからできる、みかんの皮を食べて育った健康な鶏が産んだたまご、「みかんたまご」を使用しています。※みかんの香りはしません。
つくっているのは、あの銘菓「一六タルト」の一六本舗。味と品質も確かな新ご当地お菓子は口どけがよく栄養満点なので、お年寄りやお子さんにも人気です。

【亥】
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イノシシ餃子/山恵(愛知)
紅葉の名所、香嵐渓で有名な愛知県豊田市足助町。その町で唯一のスーパーマーケット「パレット」が、町の住民を困らせていた獣害対策に開発したのが、このイノシシ餃子。自前の解体処理を建設し、臭みなく新鮮なまま製品にすることができるようにしているため、クセのないジューシーな仕上がりに。醬油の香る皮がイノシシ肉によく合うため、野性味感じる茶色い皮にしました。「駆除されたイノシシも山の恵み」と、メーカー名を「山恵(やまけい)」とし、スーパーに訪れるお客さんの生活を色々な面から支えているご当地スーパーの姿です。


という、十二支ご当地食でした。
それでは、皆様にとって素晴らしい一年となりますように!
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プロフィール

スーパーマーケット研究家・菅原佳己

Author:スーパーマーケット研究家・菅原佳己
(すがわら よしみ)

'65年東京生まれ、名古屋在住。一女の母。
幼少のころから地元スーパーで買い物し、小5のときにはフケ顔とこなれた買い方で店員から「奥さん」と呼ばれる。学生時代は写真を学び、卒業後は「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」「ねるとん紅鯨団」などの放送作家を経て、結婚。主婦となりサラリーマンの夫の転勤で国内外の転居を繰り返す中、スーパーの研究を始める。途中、女性誌編集部で働きながら出産、子育てに奮闘。2008年に夫の転勤で再び名古屋へ転居し専業主婦に。この時のあり余るエネルギーと時間を秘蔵コレクションであるご当地おかずの整理、執筆にあて、2012年「日本全国ご当地スーパー掘り出しの逸品」(講談社)を出版。以後、ご当地スーパーブームの火付け役として、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞等のメディアへの出演・掲載も多数。2014年7月、続編となる新刊「日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品、見〜つけた!」を上梓。

出演したテレビ番組「マツコの知ら ない世界」(TBS)で紹介した岐阜県高山市の隠れた日常食「あげづけ」が大ブ レーク。現在は、テレビコメンテーターのほか新聞や雑誌の連載、講演活動を こなしつつ、子育ての隙をみて、自腹で全国のご当地スーパーを行脚。埋もれ た日常食の発掘とその魅力を伝えている。

朝日新聞「+C」(東海日曜版)にて「発掘 ご当地食」連載中

●雑誌「LDK」(晋遊舎)にて「ご当地スーパー探検隊」連載中

●『ス ーパーマーケットトレードショー2017』「スーパーマーケットで買いた い!フード 30 選」特別審査員

●「第12回 日本食育コミュニケーション協会 全国大会」審査員

●名鉄カルチャスクール『ご当地スーパーで知るローカル食品の魅力』講座講師

">「ナビスコリッツ」全国キャンペーン「日本を乗せてみよー!」協力


朝日新聞「+C」(東海日曜版)にて「発掘 ご当地食」連載中






仕事のご依頼は下記メールまでお願いいたします。
japan_4_seasons@yahoo.co.jp



[現在の活動]
朝日新聞「+C」(東海日曜版)にて「発掘 ご当地食」連載中
●雑誌「LDK」(晋遊舎)にて「ご当地スーパー探検隊」連載中
中日新聞プラス「日本全国ご当地スーパー探訪記」連載中
『レタスクラブニュース連載開始

〈テレビ出演・イベント情報〉



[主な出演・掲載]
●TBS「マツコの知らない世界」
●テレビ朝日「SmaSTATION!!」
●TBS「あさチャン!」
●中京テレビ「キャッチ!」
●東海テレビ「スイッチ!」
など




著書新刊です



著書です




雑誌「LDK」好評連載中です



名古屋高級スーパー「ベストバイ」商品



私の名前もちょっと登場してます
大竹俊之さん著/「なごやじまん」



雑誌「CHANTO」8月号にて ご当地な時短メニューをご提案



文芸誌『群像』にて「私のベスト3」発表中



特集『自由に生き、楽しく働き。』
「好きが仕事になる人、趣味で終わる人」というテーマで、主婦からスーパーマーケット研究家になった経緯などのインタビュー記事



今号に寄稿してます!



〜夏休みの旅行や出張にも使える!〜
47都道府県よしもと〝住みます芸人〟present
意外と知られていないけど
『絶対に喜ばれる 手みやげ全国47選』



連載あり



全国のご当地スーパー食品掲載多数




ご当地スーパー東海エリアの保存版!








これからの出演、掲載等はこちら!
   ↓
12月22日(金):日テレ「スッキリ!!」9時5分~9時30分ごろ。
12月23日(土):仙台放送「ススメ!しばり旅」「12時53分~13時48分。

〈イベント情報〉

〈連載中!〉

朝日新聞「+C」(東海日曜版)にて「発掘 ご当地食」連載中連載中

●毎月28日発売 雑誌「LDK」(晋遊舎)にて「ご当地スーパー探検隊」を連載中

中日新聞プラス「日本全国ご当地スーパー探訪記」連載開始

『レタスクラブニュース連載開始


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