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浅野祥雲のコンクリート像とスーパーの惣菜の関係

14/11/16

朝日新聞の東海日曜版、『+C(プラスシー)』の連載、『発掘 ご当地食!』では、
東海地方の驚きのお惣菜や、隠れた銘品、ロングセラーの地元食を毎回発掘しています。
スーパーのお惣菜のご当地感のスゴさに、今さらながらに驚き、感動しているところです。

さて、表題の「浅野祥雲のコンクリート像とスーパーの惣菜」って、どんな関係性なんでしょ?
その答えは、大竹敏之さん著の『浅野祥雲大全 コンクリート魂』(¥2,160/青月社)にあります。

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誰もが普段何の気なしに見ているもの、気にも留めずに素通りしているもの、さらにはへんてこだと笑いものにしているものの中にも、深い歴史背景や貴重な文化的価値を秘めたものが転がっているかもしれないのだ。それは公園のオブジェだったり、路傍の地蔵だったり、古ぼけたビルだったり、あるいはスーパーの売り場に並ぶ惣菜だったりするかもしれない。それらはいつか人知れず失われてしまうかもしれないし、誰かが価値を認めることで名所や名物として脚光をあびることになるかもしれない。さらに、日本のあちこちに祥雲のような消えた傑物は存在するに違いない。『浅野祥雲大全 コンクリート魂』P173より引用

その通り!
何気なくスーパーに並ぶ惣菜から土地の隠された歴史や食文化を発見し、その魅力を伝えている私にとって、この大竹さんのお言葉はエールに聞こえました。

ところで「浅野祥雲って?」という方もいらっしゃいますよね。大竹さんによれば、昭和初期〜昭和40年代までに多くの個性的なコンクリート彫刻を残した岐阜県中津川出身の造形家ですが、とくに、桃太郎神社(愛知県犬山市)、関ヶ原ウォーランド(岐阜県関ヶ原町)、そして五色園(愛知県日進市)は、祥雲ファンから三大聖地と呼ばれているそうです。
中でも五色園は大安寺というお寺の広大な仏教公園となっていて、「100体のコンクリ像が躍動。祥雲の作風が確立した金字塔的施設」と大竹さんが表現する、祥雲ファン必見の場所。
そこで、本日開催された「大安寺バザール」のイベント、「大竹敏之氏と巡る五色園内ツアー」に参加してきました!

すでに『浅野祥雲大全 コンクリート魂』の豊富な写真と、大竹さんの解説により、親鸞の五色園の楽しみ方や見方を予習していましたが、いやいや、やっぱり現地に行って現物を見なければわからないこと、あるんです。
到着してすぐにビックリしたのは……で、でかいっ!
たとえば、本を読んで気になっていたこのシーン「親鸞39歳、川越の名号」の、このおばあさん像。
親鸞が一晩世話になった、とある扇屋さんとの分かれの場面で、親鸞が川の向こう岸から筆を振るうと、
なんと対岸で扇屋の揚げた白い紙に「南無阿弥陀仏」の文字がっ!
(これを大竹さんは〝リモコン筆の奇跡〟と。勉強になります。)
この五色園は親鸞の一生がコンクリ像で知ることができるのです。
そう、たぶんテレビがない時代、「NHK大河ドラマ」に匹敵する人気だったに違いない。

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なんとなく、本の写真を見て、扇屋の奥様は私より小柄だと思い込んでましたが…

じつはすっごい大きかった!!
不思議なサイズ感ではありませんか?
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それからまた別のシーンで鳥居と人物で構成されているものが奥に見えてますが、
このガイドツアーが小学生グループに見えるようなサイズ感。
不思議な遠近感でもあります。
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最初からこんな風ですから、本だけではわからないこと、たくさん教えて頂き大満足の1日でした。
たとえば、ふだんは一般公開していないお堂の中の作品を、本日特別開帳。
扉を開けているのが、大竹さん。
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逆に、本を読んでこないと、「なぜ?」ということが多いかも。
「なぜ、仏様が布団で寝てるの?」
「なぜ、仏様が切られそうになってるの?」
「なぜ、仏様は螺髪が青いの?」
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本には全てが書いてあります!

「なぜ、親鸞の一生がテーマなのに、突然、秀吉の出世物語のシーンが?」
「なぜ、列の後ろでガッツポーズしている像の腕がやたら長い、狂ったデッサンなのか?」
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「それはこの本にすべて書いてあります!」と大竹さんも力説。

こんなディープな世界がすぐそばにあったなんて。
『浅野祥雲大全 コンクリート魂』には758(なごや!)体のコンクリート像の情報が収められています。
先述の三大聖地のほかにも、愛知県民なら誰でも知っている食堂の駐車場に無造作に置かれていたりする、その物語にもいちいち「へぇ〜っ」と感心。
ぜひこの本を片手に、祥雲作品の鑑賞の旅へ。
ガイドブックとしても大変役立つと思います。
そして、その後は、ご当地スーパーにお寄り下さい。
もちろん、参考書は「日本全国ご当地スーパー 掘り出しの逸品 」と「日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品、見~つけた! 」でお願いいたします。
そして、みんなでご当地食も守り、伝えていけたら嬉しいのですが。

一見、無関係のような「浅野祥雲のコンクリート像とスーパーの惣菜」の関係性、ご理解いただけましたでしょうか?

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プロフィール

スーパーマーケット研究家・菅原佳己

Author:スーパーマーケット研究家・菅原佳己
(すがわら よしみ)

'65年東京生まれ、名古屋在住。一女の母。
幼少のころから地元スーパーで買い物し、小5のときにはフケ顔とこなれた買い方で店員から「奥さん」と呼ばれる。学生時代は写真を学び、卒業後は「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」「ねるとん紅鯨団」などの放送作家を経て、結婚。主婦となりサラリーマンの夫の転勤で国内外の転居を繰り返す中、スーパーの研究を始める。途中、女性誌編集部で働きながら出産、子育てに奮闘。2008年に夫の転勤で再び名古屋へ転居し専業主婦に。この時のあり余るエネルギーと時間を秘蔵コレクションであるご当地おかずの整理、執筆にあて、2012年「日本全国ご当地スーパー掘り出しの逸品」(講談社)を出版。以後、ご当地スーパーブームの火付け役として、テレビ、ラジオ、雑誌、新聞等のメディアへの出演・掲載も多数。2014年7月、続編となる新刊「日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品、見〜つけた!」を上梓。






仕事のご依頼は下記メールまでお願いいたします。
japan_4_seasons@yahoo.co.jp



[現在の活動]
朝日新聞「+C」(東海日曜版)にて「発掘 ご当地食」連載中
●雑誌「LDK」(晋遊舎)にて「ご当地スーパー探検隊」連載中
中日新聞プラス「日本全国ご当地スーパー探訪記」連載中
『レタスクラブニュース連載開始

〈テレビ出演・イベント情報〉
10月6日(金):日テレ「スッキリ!!」9時5分~9時30分ごろ。
10月16日(月):メ〜テレのドデスカ朝6時40分ごろから5分間と、7時15分ごろから10分間ぐらい。
10月23日(月):東海テレビ「スイッチ!」放送予定


[主な出演・掲載]
●TBS「マツコの知らない世界」
●テレビ朝日「SmaSTATION!!」
●TBS「あさチャン!」
●中京テレビ「キャッチ!」
●東海テレビ「スイッチ!」
など




著書新刊です



著書です




雑誌「LDK」好評連載中です



私の名前もちょっと登場してます
大竹俊之さん著/「なごやじまん」



雑誌「CHANTO」8月号にて ご当地な時短メニューをご提案



文芸誌『群像』にて「私のベスト3」発表中



特集『自由に生き、楽しく働き。』
「好きが仕事になる人、趣味で終わる人」というテーマで、主婦からスーパーマーケット研究家になった経緯などのインタビュー記事



今号に寄稿してます!



〜夏休みの旅行や出張にも使える!〜
47都道府県よしもと〝住みます芸人〟present
意外と知られていないけど
『絶対に喜ばれる 手みやげ全国47選』



連載あり



全国のご当地スーパー食品掲載多数




ご当地スーパー東海エリアの保存版!








これからの出演、掲載等はこちら!
   ↓
10月6日(金):日テレ「スッキリ!!」9時5分~9時30分ごろ。
10月16日(月):メ〜テレのドデスカ朝6時40分ごろから5分間と、7時15分ごろから10分間ぐらい。
10月23日(月):東海テレビ「スイッチ!」放送予定


〈イベント情報〉

朝日新聞「+C」(東海日曜版)にて「発掘 ご当地食」連載中連載中


●毎月28日発売 雑誌「LDK」(晋遊舎)にて「ご当地スーパー探検隊」を連載中

中日新聞プラス「日本全国ご当地スーパー探訪記」連載開始

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